カルトの特徴と活動

破壊的カルト活動とはなにか

破壊的カルトでは、ある社会現象や自然現象に対して、自らの集団の中心的人物が、世の中の誰も警告していなかったことを警告し、それが現実の惨事になったと声高らかに主張することがある。つまり、自集団の情報源の弁別性を高めている。
(弁別性の高い情報とは、何か突出した目立つ情報のこと。)マインドコントロールとは何かp65

どんなカルト団体も、自集団にいるときにはいかに自分達が主張するものが正当であるかを声高々に訴える。

では、破壊的カルトグループとそうでない団体との違いはなにかというと、自グループのその活動が、他の団体や世間一般でも同じく通用するかどうか、ということ。
自集団の中でいかようにでもつじつまあわせが出来るとしても、
一歩その外へ出たとき、その理論が果たして通用するかどうかはまったく別である、ということを視野にいれられるかどうかだろう。

集団性の健康度は、以前にもあったようにチェックできる。
それは外から専門家の目があってはじめてできるものであり、
自集団内の都合でのチェックだけでは意味をなさないのだ。


破壊的カルトのMCでは、罪悪感を植えつけたり、恐怖感を与えたり、外集団の怒りを喚起させたりして、常に否定的感情を喚起させる。メンバーに与えられる恐怖内容は、かなり強い。
しかし、彼らは同時にその恐怖から逃れる事の出来る唯一の方法を教えられている。いうまでも無くその方法とは、組織にとどまり活動することである。
よって、(組織にとどまっている間は)恐怖喚起レベルはあまり高くない。しかし、メンバーがひとたび脱会するとか逃亡するとかを思考しようとすると、極端に恐怖を喚起してしまい、思考そのものをストップさせようとする。
ハッサンはそれを「思考停止の技術」と呼んでいる。同p72

「自集団をチェックできるかどうか」も関ってくるのでは、と思った。
健康度チェックをしようとすると思考停止にいたるかもしれない。

普通、所属する団体から出ればまた元の状態に戻るだけであるが、
破壊的カルトの場合はその集団が善の団体であるがゆえに、外の世界へ一歩出れば悪の世界となってしまう。
また、これまでのさまざまな関係を断ち切ってしまうため、元々あった状態に戻る事が難しい(と思わされる)

健康な集団は、善と悪で分け隔てないし、どこかに所属するからといって、そこを出るからといって、さまざまな関係は変わらないものなのだ。

参考
カルト思考、思考停止など
【その1】
【その2】