宗教被害勉強会

某日某地方にて、宗教被害者勉強会に伺ってきた。

非常に充実した内容だった。

脱カルト協会では、あらゆるカルト宗教問題を扱っている。
同時に、宗教被害者対策もしている。
脱会者・被害者カウンセリング、勉強会もその一環だ。

こちらの協会は、カルト団体を叩き潰す、というのは目的ではない。
あくまでもカルト団体と向き合って、起こる問題をなんとかしてゆこう、という団体。

起こる問題の原因は、教義、指導内容、組織の活動内容、家族問題など、ケースも内容もさまざまだ。

私の他に参加された方は、娘がカルトに入会しほとんど家に帰ってこないというご両親、
カルト宗教に染まって、価値観が変わってしまって普通の会話が出来なくなってしまった娘さんの親、
カルト教団の中で結婚相手が出来、家に迎えることになったご家族など、現役で悩まれている方たちだった。
カルト団体を、カルト信者になった家族を、いかに受け止めればいいのか、悩む日々を送られていた。

講師のカルト対策の講習に加え、質疑応答、
私の元創価学会2世の体験とともに、皆さんの日常の現実問題なども一緒に聞かせていただいた。

それらを聞いて思うに、「カルトは悪い団体だから」とただ責めたてるだけで子供が帰ってきてくれるなら、どれだけ楽なことだろう、ということ。
少なくとも、どんなに周りがおかしいと思えるカルト団体でも、
その信者には、そこが唯一正しい世界であり、そこにいる自分が正しい自分である。
世の中をよくする為に、人一倍その活動を続け、
はるかなるユートピアに向けて、信者は非常にまじめで勤勉だ。

周囲から見ればどんなにインチキ教祖かわかっても、信者にとってリーダーは頼もしく、信頼でき、魅力的である。
そこをむやみに批判し責められても、逆に信者である家族と対立を生むだけで逆効果であることは、講師自らおっしゃっていた。

講師のカルトの見解としては、
「理由はなんであれ、誹謗中傷し、意にそぐわないものを排除するという考え方がカルトです。
カルト問題をあつかうにしても、あくまでも真摯に、前向きに相手を知ろうとし、意見の違うものを受け入れてゆくという姿勢が大事。
その上で疑問点、おかしいと思う点はお互いむきあって話し合ってゆける姿勢でいるということ。
敵対する必要はない。敵味方ではないし、勝ち負けではないのだ。」

私はこの考え方に非常に共感を覚える。
そうそう真似できるものではないと思うけど、
話していても、懐の広さを感じた