カルトの教祖

カルトの教祖というのは、いってみれば詐欺師だ。

それも、非常にずるがしこく、言葉巧みで、信者には決して騙しているとは思わせない。
信者を獲得し、信者の目を向けさせるなら、二重三重に騙してゆく。

カルトの教祖は、信者にとっては、心強く頼もしい存在であり、知性に溢れ、父親のような強さと、非常に繊細な気遣いがある。

何が普通の教祖と違うかというと、破壊的であり、排他的であるということ。
カルトは「調和」「共存」ということができない。
そこに属せば、それまでの人間関係・家族関係を破壊させ、
意にそぐわないものは見下し卑下して排除させてゆく。
自分達の世界の中だけにその思いやりとねぎらいと優しさがある。
自分達のルールがあり、ルールを破る相手には制裁が待っている。
根本悪を自分の外に見出し、常に自分達は基本的に正義であり、善である。

見る人がみれば、インチキや稚拙さやうさんくささはわかるのに、
一般の人はあまり気がつかない。
信者にとってはまったく気がつかない。


知人がカルトにすっぽりはまった。
注意したけど、どうやら時すでに遅し。
まるで人格が変わったようになる。
二元論、カルト的思考。常識を逸脱した行い。
まわりはびっくりした。
本人だけが気がつかない。

カルトMCがこんなに間近で起こるのだ。
いや、それにしても、巧みだ。

MC論は、一般人のかじった中途半端なサイトでなくて、
専門家の著書をきちんと読んだほうがいいよ。